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指導する側が陥りやすい盲点とは?:テクニック面に偏らない

私のところに届くご質問で、

「生徒に伝わっていない気がします」
「なかなか理解していなくて、どうしたらいいのか・・・」

など、”伝え方” の部分の不安を多くいただきます。

ピアノ指導は技術だけでなく、コミュニケーションや心理面も重要です。

今回は、理解してもらうために必要なプロセスを考えてみましょう!

子どもの感情に共感する

子どもがピアノを学ぶ過程で感じる喜びや挫折、不安などの感情に共感することは非常に重要です。

特にマイナスの感情はときにモチベーションの低下にもなりうるので注意が必要です。
また、子どもが頑張ったときに先生の表情や反応が薄いと、
「先生に褒めてもらいたい!びっくりさせたい!」と思うタイプの子はガッカリすることもあります。

【例】 (自分なりに練習してきたのにレッスンでうまくいかなかった幼児〜低学年)

子ども:「おうちではできたのに、うまく弾けなくて悔しかった…」
指導者:「練習したのにそれは悔しかったね。おうちではどんな風に練習したのかな?どこか弾きにくいなぁとかいつも止まっちゃう部分はあったかな?」
子ども:「こことか、こことか。」
指導者:「なるほど。今日はどんな練習が効き目があるか一緒にやろうか。」

レッスン内で生徒の課題を解決することで、次の宿題に前向きに取り組めるイメージで帰してあげるとよいですね。

目の前のできた、弾けなかった、だけでなく、子どもの”心”に寄り添う言葉がけを。

目標設定と成長の促進


目標は子どものレベルや能力に合わせて適切に設定されるべきであり、子どもが達成感を味わえるよう工夫することが大切です。

達成感を味わう体験をレッスン時間内でする。
スモールステップで重ねることで、「やればできる」が身についてきます。

意外と見落としがちなのが、成長してきたころ。
手取り足取り教えていた導入期に比べ、

「このくらい知っている(覚えている)だろう」
「できるだろう」

と思いがちです。

子どもの方も、プライドが芽生えてくると指摘されるのを嫌がったり、とやかく難しい思春期には講師側も目標(課題)設定に心を配る必要がでてきます。

【例】(譜読みのミスが多く、1週間で予定していたところまで出来ていない小学校中学年)

指導者:「1週間、先生のヒントなしで一人で頑張ったんだね。ところでこの音って何かな?(あやふやなところの確認)」
子ども:「えっと、、、ここが”ド”だから(数えている様子)多分”シ”かな?」
指導者:「そうだね!合ってるよ!◯◯ちゃん今ちょっと数えていたと思うんだけど、もっと早く読める方法があるの、一緒にやってみようか!(ソルフェージュをする)」

幼児〜低学年だけでなく、ちょっと難しいお年頃になったときにも自己肯定感を下げずに苦手をフォローできるのがソルフェージュの強みでもあります。

目標設定(時に宿題)はスモールステップ×達成感を味わえるような一工夫を。

コミュニケーションの重要性

コミュニケーションを大切にする。
細かく言えばキリがないですが、

「子どもが自分の意見や感情を自由に表現できる環境」であること、

「どんな自分でもありのままで受け入れられる」ことが、指導者との信頼関係を築くことに繋がります。

【例】(部活や塾で練習できなかった、と言い訳していた高学年)

指導者:「今週忙しかったみたいだね」
子ども:「期末テストがあって、練習できなかった」
指導者:「そっかぁ、それでもレッスンに来てくれて嬉しいなぁ。今日はどんなことやりたい?」


弾く以外でもできることは沢山あります。
初見演奏・視唱・リズム練習・聴音・楽典など。
次に取り組みたい曲をじっくりとアナリーゼする時間にしても良いですよね!

言われたことができていても、できていなくても。
時にあまのじゃくで、困らせることがあっても。

どんな私でもこの先生は見捨てたりしない。

その安心感が、信頼関係です。

見えているものが全てと思わない。子どものありのままを愛したコミュニケーションを。

ソルフェージュができると目標設定がクリアになる

【まとめ】
子どもにピアノを指導する際は、
・感情に寄り添い、
・目標を明確にし、
・コミュニケーションを大切にしましょう。

加えて、ソルフェージュの指導が明確にわかると、子どもに与える目標設定もクリアになり、どのようにしたらこの壁を乗り越えられるか、のアプローチが無限と作れるようになります。

信頼関係を築き、ポジティブなフィードバックを与えることで、子どもは自信を持ち、成長していきます。

生徒と過ごす時間が、かけがえのない瞬間と感動に満ちあふれたレッスンとなりますように♪

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